2013防府マラソン完走記 [マラソン完走記など]
木曽三川トライアスロン 完走記 ラン編 [マラソン完走記など]
最後のランは10km。普通なら、余裕でこなしてしまう距離だ。
ところが、この10kmが、とてつもなく辛かった。
まず、太腿裏から臀部にかけての、バイクによるダメージ。特にお尻が筋肉痛と、サドルによる痛さのため、足があがらない。
そして、体全体の疲労感。スイム、バイクと慣れない2種目をこれまでにないストレスをかけてこなしたことによって、体全体が、鉛でも入っているかのように、動かない。
さらに、胃のあたりの異和感。何か、体の中でグルグルと不快な物体が回っているかのような感覚。
全く、スピードをあげて走ることが出来ない。
故障していたことによる、練習不足。鯖を2週間前に完走したダメージ。それもあるだろうが、それでも、もう少しはまともに走り、颯爽と抜いていく…というイメージを抱いていただけに、精神的にも「こんなはずじゃ!」というダメージ。
ランは、片道1.25kmを4往復の道のり。普通の状態なら、あっという間に終わってしまう1.25kmの長いこと。時間がスローなスピードで流れているかのような感覚がある。
これまでに、ランニングの大会で、何度も最後はヘロヘロになって走ったことがあるが、こんな感覚は初めてだ。おそるべし、トライアスロン。
一つ一つの競技としては、さほど大変ではないのに、3種目合わさると、これほど大変なものかと思い知った。
トップグループはラスト周回で、ゴールした選手もいる。まだ元気にかけていく選手がいるのは、本当に驚きだ。
中には、僕よりも辛そうに走っている選手もいる。自分の走りがスローモーションに思えるぐらい動かない割には、かなり抜いていたというのは、応援してくれた前ちゃんの言葉。だが、もともと周回遅れだった僕が、抜いても、順位がそうそうあがるわけではない。
おまけに、足がもう攣りそうな気配。
最初の周回はキロ5分ちょっとづらいのペースだったが、3周回目からはペースが落ちてくる。
最初から応援してくれている前ちゃんに、な~さん、坪ちゃんが、桑名から、文字通り駆けつけて応援に加わってくれた。なんとか手をふるが、「無茶苦茶きついわ、これ~」と弱音を吐く。
バイクと同様、だんだん、走る人が減ってくる。
そして、4周回目の途中、左のアキレス腱の上部にピシッと痛みが走った。
あれ、やってしまったかな!
スローダウンして様子を見る。なんとか走れそうだ。最後までもつだろうか。
最後の周回ぐらいはスピードをあげてゴールしようとおもっていた矢先の、このアクシデント。一時はキロ7分近くまで落としてみたが、なんとか走れそうなので、6分ぐらいまでは上げる。
最後の折り返しから、僕の後ろにいる選手を、一人、二人と数えながら、 走る。前に走っている選手を、一人、一人、と抜いていく。
そして、ようやくゴール。
なんとか辿り着いたゴール。
初トライアスロン、なんとか完走。ボロボロになりながら。
シーズンオフのいい経験ぐらいに思っていたが、とんでもなく過酷だった。
来年リベンジするかどうか...は、わからない(笑)
<公式リザルト>
総合順位 202位/完走241人中
50代男子 12位 /21人中
タイム 3:06:15
スイム 0:41:57 189位
バイク 1:29:54 222位 スイム+バイク 2:11:51 209位
ラン 0:54:24 180位
トランジッションのタイムはどこに含まれているのか?だが、おそらく、スイムとランに含まれている気がする。
木曽三川トライアスロン 完走記 バイク編 [マラソン完走記など]
バイクのビンディングシューズは、クリートがくっついているため、基本的には歩けない。もちろん走れない。
だから、エリートレーサーは、ペダルに前もってビンディングシューズをつけておいて、裸足で走りながらバイクを押していく。で、加速したところで、それを履くのだそうだ。
僕には当然そんな芸当はできないので、しっかりシューズをはいてから、コツコツ音をたてて、歩きにくいことこの上ないシューズで歩きながら、バイクを押していく。で、バイクスタートのラインを越えてから、バイクに乗る。
もともと、バイクでそんなにスピードを出して長距離を乗る練習はしていなかった。街乗りでは平均20kmちょいがいいところ。速くて25km平均ぐらいでしか乗ったことがなかった。
そのうえ、バイクは、もともと街乗りでもできるタイプということで、スピードがでないタイプのロードレーサーである。
だから、多少バイクパートでは抜かれることは覚悟していた。だが、これほど抜かれるとは…
だいたい40kmもノンストップで、しかも真剣に乗ったことがなかったので、どのぐらいのペースなら持つのかどうかもわからない手探り状態。まずは、ゆっくり入って、徐々にあげようかなと思っていると、すぐに後ろから追いつかれる。やはりバイクの差か、追い越していく選手は、実に軽々と追い抜いて行く。ペダルが、なんか軽そうだ。
もちろん、実力的な問題もあるが、バイクパートでは、バイクの性能がかなりパフォーマンスを左右するということを実感した。真剣にトライアスロンやるなら、やはりそれ用のバイクがないと、太刀打ちできない。
最初にはかった1マイルのラップが、16分40秒ぐらい。これでも未経験の速さ。こんなスピードで飛ばせる道も近くにない。この木曽三川公園のコースは、 フラットで、バイクの練習には最適だ。今度は、バイクの練習のときはここにかぎるなあ。
折り返すと、多少逆風の影響を受ける。ギアを軽くして、回転数を多くする。
相変わらず、どんどん抜かれる。トップのレーサーのバイクは、音が違う。なにか、空気を切るというか… あれは気持ちがいいだろうなあと思う。僕もスピード出して走れるバイクがほしくなってきた。ただ、もう部屋には収納スペースがないけど…
このコースは、10kmを4周回する。ようやく1周回が終わり、2周回目に入る。ペースはだいたい一定を保っている。この周回で、初めて、抜かれたバイクを抜き返す。しかし、また同じバイクに抜かれる。結局、そのバイクとは抜きつ抜かれつの接戦を演じ、最終周回で気力を振り絞って、突き放したが…
バイクで40kmなんて、楽勝と思っていたが、これだけ真面目に走るとさすがに厳しい。特に、お尻の筋肉が悲鳴をあげている。
4周回目になると、いやにバイクが少なくなる。すでにバイクパートを終えた選手が多いということ。なんだか、ポツポツと雨粒も。風も強くなってきた。
最後の方は疲れてラップが1マイル17分台に落ちてしまったが、それでも最後は何台かを抜いて、フィニッシュ。
トランジッションエリアで、ランの準備に切り替える。ここは、さほど時間がかからない。だが、異様に足も体も重い。エネルギージェルの残りを一気に飲むと、さて、ランスタートだ。
ラン編に続く
木曽三川トライアスロン 完走記 スイム編 [マラソン完走記など]
トライアスロンに初出場、初完走… 但しほろ苦い完走だった。
故障中、バイクとスイムを主体に練習していたので、まあせっかくの機会だからと気軽に参加したのだが、見事返り討ちに… はっきり言って、トライアスロンをなめていた。思ったよりはるかにきついレースだった。
受付は7:30~ ということで、8:00に会場入り。さっそく受付。たまたま応援にきていたナリシンさんと遭遇。案内してくれたので助かった。
参加賞は黄色いTシャツ、そして、水色のスイムキャップをもらったが、これをかぶるらしい。ついでに、腕にナンバーをマジックでペイントしてもらい、いったん、荷物を取りに車まで引き返す。
会場の片隅に陣取り、さあ準備。
まずは、ナンバーカードをナンバーベルトに装着。そして、トランジッションエリアまでバイクを引っ張っていく。
トランジッションエリアでは、
①バイクのサドルをバーに引っ掛ける
②ヘルメットをハンドルの上に装着
③ナンバーカードベルトもハンドルのあたりにかけておく
④足元に、バイクシューズ、その中に靴下、サングラス、そしてエナジージェル
⑤給水ボトルをバイクにセッティング
⑥ランシューズをセッティング
⑦ラン用サンバイザーを上に乗せる
これで完了! 思ったより簡単だ。他の人のやっているのを参考にしてやれるので、初心者でも大丈夫。
そして、エリートレースのスタートを見に、スタート地点へ。
スイムのコースは、長良川沿いに張られたコースロープの外側を下流に向かって泳ぎ、内側を上流に向かって帰ってくる500mを3周回。フォローティングスタートだが、スタートの合図とともに、みんな凄い勢いで泳いでいく。
スイムが終わってからバイクへのトランジットも、しっかりと観察。やはりバイクにシューズをつけたまま、裸足で走ってバイクスタートラインまでバイクを引っ張っていく。脱いだウエットスーツは、そのあたりに脱ぎ捨て。やはり畳んだりはしないみたい(笑)
そうこうしているうちに、こちらもスタート時間が近づいてきた。バイクが終わって、ランに移行する前にスイムのスタートエリアを閉鎖するのだが、その時間を繰り上げると放送があり、急いでスイムの準備。
ウェットスーツを着ると、かなり暑い。ゴーグル、スイムキャップを装着して、足首にまくチップをもらう。
スイムアップの時間が来たので、入水。けっこう水が冷たい。水温は20℃。でも、スウェットスーツの威力で、それほど冷たく感じない。
そうこうしているうちに、エリートレースのトップグループがランへと入ってきた。さすがに速い。
一般の部も、2班に分かれてウェーブスタート。僕は2分後の後発組。フォローティングスタートに慣れていないので、スタート直前まで水に入らず、堤防に腰かけて、いよいよスタート。
スイムは、力を入れずにゆっくり流す予定だったのだが、やはりスタートの緊張感からか、いつもに増して足を動かしてしまう。少し泳ぐと、スタートで飛ばしていた選手たちを徐々に抜いていく展開になった。
ところが、水が濁っているため、前をゆくスイマーが全く見えない。 だから、気が付くと、足が突如として出てきて蹴られたり、逆に腕を水に滑り込ませたところに、体があったり。これが水中バトルか…と思いながら、かといってコース取りなどをする余裕もなく、泳いでいく。
それに、まっすぐ泳いでいくのがとてつもなく難しい。どちらかと言えば右のコースロープよりに位置をとっていたからか、右手がコースロープにぶつかることが多く、では、と少しコースロープから離れようとすると、かなり沖に出てしまう。こりゃいかんと、戻ろうとしてしばらく泳ぐと、またコースロープにぶつかる。楽に泳ぐもくそもあったもんではない。とにかくまっすぐ進もうとすることに全力を注ぐ。しようがないので、10かきしては、平泳ぎでコースを確認。で、また、狙いを定めてクロールに切り替える。
おそらく、自分の泳ぎ方そのものが、まっすぐ泳げていないのだろう。 それに、水中で他の選手にぶつかり、少しずつコースがずれるのかもしれない。一時は、下流に向かって泳ぐはずが、完全に対岸に向かって泳いでいたり… そしてライフセーバーの人に大声で注意される… この蛇行は相当体力も気力もロスする。
やっと折り返し点。ここは少し浅くなっていて、足が立つ。少し歩いて、また泳ぎに入る。今度は上流へ。
僕は左呼吸なので、河岸のいちばん近くを、岸を見ながら泳ぐというふうにしてみた。そことの距離を一定にすれば、蛇行しない。おかげで、折り返しから先は、かなりスムーズに、楽に泳げた。いちばん左側だから、他の選手ともほとんど接触なし。そしてまたスタート地点に戻って、折り返し。
折り返しの前には、十メートルぐらい、浅瀬になっているので、そこは歩き。そして、下りのコースへと飛び込んで、2周目。
2周目も、相変わらず蛇行は続く。今度は、向こう岸をみながら泳ぐという作戦に切り替えてみたが、向こう岸はあまりに遠くて、やはり蛇行してしまう。しかも、なかなか選手がばらけない。たぶん、 先発組の遅い選手が行く手を阻んでいるのだろう。水中バトルも継続する。
3周目。最初は平泳ぎで様子を見て、そこからクロールに切り替えて泳ぐ。下りはとにかくまっすぐに進むコツがつかめないまま、終わってしまった。ただ、上りは、河岸作戦が功を奏して、スムーズに泳げるようになった。
それにしても、かなり力を使ってしまった。タイムも、あれだけ蛇行をしたのに、軽々と40分を切っている。かなり頑張ってしまった…
自らあがると、すぐに歩きながらウェットスーツの上半身を脱ぐ。給水をして、 トランジッションエリアへ向かう。もう半分以上はバイクがない。だいたい中位か、それよりちょっと下かな。
まずウェットスーツを脱ぎ、タオルで足を拭き、靴下を履き、シューズを履く。ヘルメットをかぶり、サングラスをかけ、ナンバーカードベルトを装着。
それから、歩いてバイクスタートエリアに向かい、そこからバイクに乗って、いよいよバイクパートのスタートだ。
バイク編につづく
鯖街道マウンテンマラソン なんとか完走しました…その3 [マラソン完走記など]
オグロ峠を登り切ると、八丁平の気持ちよいトレイルが続く。
雨が意外に激しくなってきたので、ここで準備していたビニール袋をかぶる。少し冷えていた体も温まり、いい感じだ。ここは、体が濡れないうちに、早めに雨対策をした方がよい。ちょっとの時間を惜しんではいけない。
オグロ峠で多少復活した足は、なんとか動いている。トレイルを、ゆっくり走る。やがて、尾越エイドに向かって下りに入る。
雨が降っていることもあって、滑りやすく、多くのランナーはここでかなり手間取っている。僕は一応こんな状況には慣れているので、すいすい下っていく。と、前方から戻ってくるランナーの集団。どうやら、コースロストしたらしい。彼らがコースに戻る前に先行して、そのままどんどん差を開けていく。
久多からの登りで抜かれたランナーを、ここで根こそぎ抜き返すことが出来た。
そして、下り切ったところが尾越エイド。冷やし飴を飲んで元気回復。
次の大見エイドまでは、4km弱。このぐらいの距離だとかなり気が楽だ。休憩はそこそこにして、ゆっくりながらも走って距離を稼ぐ。このあたりにくると、もう上り坂ではほとんど歩き倒すランナーが多くなってくる。僕はしばらく前に歩き倒した分、まだ余裕が残っていて、半分ぐらいは走る。ノロノロでも走れば、歩いている人を抜くことが出来る。
そして大見エイド。ここまでくれば、杉峠が見えてくる。あと7㎞弱。なんとか杉峠まではいけそうだ。杉峠からゴールまで3時間とみても、11時間以内にはゴール出来る。
しかし、この、杉峠までの道は僕の苦手とする石ころゴロゴロの林道だ。ここは、走りやすそうなところは、小走りに走り、走りにくそうなところは歩きで対応。これまで3年の経験から、実はここが相当長く感じるということはわかっている。
雨もいよいよ激しい。水たまりが多く、それを避ける体力もないので、そのままビチャビチャと突っ切っていく。
走っては歩き、歩いては走りの繰り返し。辛抱だ。これを繰り返して入れば、やがて平坦な道がやってくる。そして、その先に杉峠のエイドがある。
雨だけでなく、山全体にガスがかかっていて、けっこう寒くなってきている。僕は幸い、体をすっぽり覆うビニール袋のおかげで、体は暖かい。
勾配がゆるくなってきて、見慣れた、杉峠への最後のゆるい坂を登っていく。と、前方から、走ってくるランナーがいる。なぜだろうと思って、ボーっと見ていると、あれ、あかつきさんだ!
「あ、いたいた!」とあかつきさんもこちらに気づく。出町柳から逆走してお迎えランに来てくれたのだ! ここまで来てくれるとは思いもしなかったので、嬉しい。いろいろ話をしながら走っていると、いつのまにか進んでいる。旅は道連れとはよく言ったものだ。
そして、いよいよ杉峠にやってきた! FRUNの見慣れた赤い幟。井口さんがいる。そしてKちゃん! Kちゃんがいるとは知らなかったので、驚き、嬉しさのあまりハグ。一昨年一緒に走ったまりもさん、僕を鯖街道に誘ってくれたケイタローさん、く~さん、ツウランさん、嬉しい仲間の顔、また顔。
足はフラフラだが、気持ちの疲れが本当に吹っ飛ぶ。暖かいお茶と豆腐そうめん。おしゃべりに花が咲き、ついついこのエイドに長居してしまった。10分ぐらい?(笑)
シューズの紐を締め直して、下り仕様に整えると、さあ、鞍馬までの長い下り。思いのほか、走れる。絶好調時の時のようにはいかないが、徐々にペースが5分前半まで上がってくる。エイドで休んでいる間に抜かれたランナーを下りでかなり抜き返した。鞍馬から市原までも、なんとかノンストップで走る。信号を渡って市原エイド。さあ、あと9km。
市原からの上り坂は、歩く。あかつきさんも、ここだけは歩かせてくれた(笑)
登りが終わると、ゆるく下っていく。登りで抜かれたランナーを、また抜き返す。
足はとっくの昔に売り切れているのだが、なんとか動いている。ひとりだったら、きっともっと歩きが入っていたかもしれないが、併走するあかつきさんが休まないので、仕方なく(笑)ついて走っていく。信号待ちで休めるのが本当に救いになる。ハムストにかなり疲労がたまっているので、ストレッチで伸ばし伸ばし、また走る。
河川敷に入る。
しばらく走っていると、また一字違いのランナーに追いついた。あともう少し、一緒に走りましょうと、しばらく並走。もうちょっとペースを落とします、とあかつきさんに声をかける。もう限界を超えている。かろうじて、キロ7分以内を保てるぐらい。
最後のエイドも、早々に出発。結局、長居したエイドは、杉峠だけだった。でも各エイドで本当によく飲み、よく食べた。おかげでお腹は全く空いていない。そのエネルギーのおかげで、まだ動けている。
あと3km、あと2km、そして橋を渡り終わって、あと1km。あと1kmになったら、思い切りスパートする予定だったが、200m続かない。結局、あと300mで思い切り加速。
そして、ゴール!! 10時間41分 今の状態からすれば奇跡に近いタイムでのゴールだった。
迎えてくれたのは、ひろさん、じんさん。
雨の中、コースに一礼。
本当に、いろいろな人に支えられての完走だった。
鯖街道マウンテンマラソン なんとか完走しました…その2 [マラソン完走記など]
百里エイドから、次の山本酒店エイドまでの区間は、鯖街道の中では最長の約9kmである。
ここの景色は、毎回思うのだが、本当に素晴らしい。
しかし、これまた毎回感じるのだが、実に長い。しかし、ここには、秘かな楽しみがある。
3年前に初めて走ったときには、民家の前で子どもが二人、チョコレートを渡してくれた。 2年前の雨が降っていたときにも、寒い中、家の前で立っていて、かりんとうをくれた。
去年は、グレードアップして、机を出し、ジュースやらお菓子やら、いっぱい並べていた。3年前に会った、ちっちゃな女の子は、中学生の少女に変貌していた。
今年は、また顔が変わっていた。顔つきがふっくらとして、一瞬、もう高校生ぐらいになったのかなあと思った。聞いてみると、はにかみながら、中2だと答えてくれた。(おじさんは、去年、中学生になったときいたのを忘れているのだ(笑))
たぶん、来年もまた、この少女に会うために、鯖街道に出るんだろうな~ このおじさんは(笑)
さて、足の方はいっこうに回復しないが、この少女エイドと、山本酒店エイドのおかげで、多少復活し、落ち続けだったペースも多少下げ止まり、キロ6分45秒程度で刻めるようになってきた。そして、去年リタイアした川合に到着。この時点ではリタイアの誘惑はふっきって、チラリと見ただけで通過。さあ、いよいよ鞍馬までは自分の足でいかなければならない。
川合からしばらくいくと、久多エイドまではまた強烈な登りが続く。一昨年は、まだスタートしたばかりの半鯖のランナーをぶちぬきながら走ったこの坂、今年は全く走れない。登りはすべて歩く。歩くとまた坂が長い。いつまでたっても、久多が近づいてこない…
永遠とも思えるこの区間で、本当に気が遠くなりかけた。歩いている途中で、ふと気がつくと、意識が飛びそうになっている。気を取り直して、さっさと歩く。でもしばらくするとまた気が遠くなる。
本当にこんなんで、ゴールまでたどり着けるのだろうか? いや、杉峠まで行けるのだろうか?
ようやく久多に到着する。このエイドではおにぎりが二個食べられるのだが、一つ目が喉を通らない。二つ目は諦め、バナナやら、とにかく喉を通りそうなものを補給。ほとんど立ち止まらずに、歩いてこのエイドを出発。ちょっとでも、歩いてでも距離を前に進めたいというただその一心である。
歩いていると、久多で十分休養した選手たちがどんどこ僕を抜いていく。あの元気はどこから出てくるのだろうかと感心するぐらいに、走っていくのだ。ここでまた、例の名前一字違いのランナーさんが、追いついてきた。どこかで抜いたらしい。たぶん、エイドでほとんど休まなかったので、そこで抜いたんだろうと思う。またお会いしましたね~と声を交わす。
このあたりの歩きでは、歩くリズムもテンポが遅い。さくさく歩く人たちにどんどん抜かされる。これだけ抜かれるのも正直テンションが下がるが、それ以上に、本当にこれで杉峠にたどりつけるのか?という不安の方が大きい。まあ、今はこのペースがせいいっぱいである。もしかしたら、そのうち回復するかもしれない。
延々と登りの林道を歩き、いよいよ九十九折りの山道へとさしかかる。
この九十九折は、実は二十五折りである。最初走った年に、五十折りと聞かされていて、ちょっと気持ちが萎えたが、半分で登ってしまったので、数字はよく覚えている。全部の長さがわかっていると、多少、気が楽である。
さて、一折目~と数えながら登っていく。ここは、シングルトラックでほとんど抜きどころがないので、トロトロ登っていると迷惑である。 そこで、少し足を速めて、歩いていく。
しかし、四折目が長い。異常に長い。こんなに長かったっけ。記憶にない。一折目のゆうに4~5倍ぐらいの距離である。これだけ長いのが25もあったら、大変だ… でも、4折目が終わると、徐々に一折が短くなっていく。15折ぐらいまでくると、前をゆく人もさすがにへこたれてきたらしく、徐々にスローダウン。逆に、僕は少し元気が出てきた。久多から初めて、前のランナーを抜く。
そして、22折目あたりで、ポツポツと雨が降り出してきた。12時16分。天気予報がピッタリ的中である。
鯖街道マウンテンマラソン なんとか完走しました…その1 [マラソン完走記など]
別大マラソンを2月の初めに走ってから、というよりその前にお正月以来、右足ふくらはぎ上部から膝裏、そして、太腿までを痛めていた故障のおかげで、ランニングを始めてから最長期間の故障に見舞われ、
2月の月間走行距離 67km(うち別大42km)
3月の月間走行距離 35km
4月の月間走行距離 35km
と、ほとんどランニングの練習が出来ていなかった。5月になってようやく、だましだまし距離を少しずつ伸ばしてきたものの、一時は鯖街道DNSすら真剣に考えていた。
とりあえず足の痛みがほとんど消え、なんとかスタートラインに立ってはみたものの、不安がいっぱいだった。
早朝6:00 小浜のいずみ町を、一週間前にぎっくり腰で残念ながらDNSのじんさんに見送られて出発。3年連続で一緒に走るともちゃんと最初ぐらいは併走したいと思っていたが、ともちゃん本気モードでジリジリと離され、ついに、2kmあたりの信号待ちで後姿も見えなくなった。ひろさんも先行して、開始3kmでもうかなり苦しい走り。
5分30秒ぐらいのペースが維持できず、じりじりとペースは落ちる。リタイアした去年よりも苦しい。走るのが全く楽でない。6分のペースがこんなにきついとは、体調もどこか悪いのかもしれない。お腹も張ってきたので、トイレ休憩。その3分のロスを解消しようと、9.5km地点の下根来のエイドはパスして、登りに入る。
ここからの登りのロードは調子よく走る。余裕があるわけではないが、とにかく抜かれた分はここで抜き返しておこうという気持ちで、余計な力を使ってしまった。おかげで、山道に入ってからの登りの歩くペースが、まったくあがらない。しようがないので、ゆっくりでもいいから一定ペースで行くことだけを心がける。
すると、後ろから声をかけてくれる女性二人組。なぜ名前を知っているのかと思いきや、ゼッケンに名前書いてあるんだっけと思いだす。そういやあ、最初のロードで抜かれた二人組だが、どこかで抜き返していたらしい。こちらはすでに青息吐息なのに、すごく元気そう。しばらく話をしながら一緒に歩く。
上根来のエイドも水だけのんで、すぐに出発。止まっているよりも、ゆっくりでもいいから歩いておかないと…という思い。そうこうしているうちに、峠に到着。ここからは下り。
トレイルの下りは絶好調の時期からみればかなり遅いが、それでも、快調に前との差を詰め、抜いていける。少し調子が出てきたところで、長いロードへ。
峠を降りてから、百里小屋エイドまでが、とてつもなく長く感じる。登りのロードで抜いた人たちにどんどん抜かれる展開。とにかく、まるで足が動かない。本当にこんなんで、走り切れるんだろうか。全く余裕がなく、しかもキロ6分台を保つのが精いっぱいの状態。ようやく、見慣れた百里小屋エイドが見える。ここで初めて小休止。
百里小屋を出発した後も、苦しい走りが続く。次のエイドまでは約9km。景色は素晴らしい。だが、ここをまともに走れたのは、一昨年の一回しかない。4年前は、シューズが足に合っていなくて、痛い思いをしながら。去年は、ここで故障が再発し、半分以上歩いた。今年は、なんとか歩くところまではいかないが、 いつ止まってもおかしくない状態。
去年リタイアした川合で、再びリタイアか…と頭によぎる。どちらにしろ、最低川合までは辿り着かないとリタイアもできない。リタイアして、暖かい毛布にくるまりバスで出町柳に向かうというイメージが頭から離れない。
いやいや、しかし、それではまた杉峠のFRUNエイドのみんなに会うことが出来ない。DNSのじんさんも一足先にゴールで待っているし、あかつきさんがお迎えランをしてくれると言ってたなあ~ とにかく行けるところまで行こう。とにかく足を動かそう。1km走ったら歩こう、と考える。1km走ったら、もう1km行けそうだ、と思う。そして、ちょっとずつ、進んでいく。
山で声をかけてきた二人組の女性が、抜いていく。そして、名前が一字違い、ナンバーカードが僕と一番違いの若い男性が、声をかけてくる。同じ姓もけっこう珍しいのに、名前が一字違いなんて、本当に奇遇だ。
そんな、ランナー同士のやりとりで、少し心が和む。
四日市総合駅伝! [マラソン完走記など]
参加することになったきっかけは、知り合いの国際女性ランナーIさんからfacebookでのメッセージ。
6kmか8kmの区間で走ってもらえませんかということだったので、面白いな~と思い、参加することになっていた津シティをキャンセルしてOKの返事を出した。
ところが、そのチームは、四日市総合駅伝の1部に参加するチームで、しかも僕の走る8kmの区間はアンカーだということがわかり、びっくり。
四日市総合駅伝の一般の部には1部と2部があり、 1部には16チームしか出場できない。しかも、1部と2部は入れ替わり制で、1部で8位以内に入れないと、2部の上位8位までと自動的に入れ替えというシステム。四日市のランニングクラブは必死になって1部確保を目指すという大会なのだ。
で、そのアンカーは最長の8kmで、当然各チームのエースが走るということになる。
僕は、当然チームの中で一番鈍足だから、何しろ足を引っ張ること必至。
でも、Iさんは、今回は「楽しんで走る」がテーマだから、気楽に! ということだった。
さて、当日。
朝のうち雪が降り、高校生たちが会場の雪かきをしてくれる。朝早くから会場入りし、午前で走る女子の部の応援。
というより自分の走りが気がかりで、あまり応援に気が入らないが…
そしてチームは女子の部は2位と好成績。そうこうしているうちに、一般の部のスタート。
僕は第6走。そして、前走者は、中学2年の虎之助君。800メートルを2分そこそこで走る走力のある現役の陸上選手!
あっという間に2kmの区間を走り終え、僕に襷を渡してくれる時に、「お願いします!」
そう言われて、最初はある程度余裕をもって入って、と思っていた気持ちが吹っ飛び、いきなり3分そこそこのペースで猛ダッシュ。
伴走してくれることになっていた前ちゃんが、追いついてきて、「速いですね~」
しかしそれがもつわけはなく、なんとかペースを落ち着かせようと奮闘。
前ちゃんは、1kmごとに、ペースを読み上げてくれる。
もともとは4分15秒から20秒ぐらいで入って、最後にペースアップしようという心づもりだったが、6kmぐらいでちょっと弱気になってペースダウン。それでも、最後までなんとかペースを保った。
それにしても、アンカーというのは、得というか、休めないというか。走り終わった全員が各所で応援してくれる。少し弱ったときに、頑張れという声がとても励みになる。
区間順位はダントツのビリだったけど…
フルマラソン1週間前ということもあり、万全の準備で臨んだわけではなかったが、ほぼベストの記録。
とても楽しいひとときを過ごさせていただきました。
Iさん、ありがとう! 一緒に走ってくださったみなさん、応援してくれたみなさん、ありがとう!
走っている写真は、あっきーさんより頂きました。ありがとうございました!
リザルト
距離 | スプリットタイム | スプリットペース | 平均心拍数 | 最大心拍数 |
1 | 4:03 | 4:04 | 176 | 192 |
2 | 4:14 | 4:14 | 185 | 193 |
3 | 4:17 | 4:18 | 170 | 188 |
4 | 4:18 | 4:18 | 173 | 185 |
5 | 4:18 | 4:18 | 182 | 193 |
6 | 4:13 | 4:13 | 179 | 192 |
7 | 4:15 | 4:15 | 182 | 192 |
8 | 4:15 | 4:15 | 157 | 175 |
8.16 | 0:33 | 3:35 | 163 | 185 |
心拍数の数値は、正確ではないと思います (笑) 8kmと最後のラップだけ信用できるかな。
2013別府大分マラソン 完走記(3) [マラソン完走記など]
25kmを過ぎて、ここからの5kmは、このところのマラソンでは必ず最速で走っている区間だ。調子が良ければ、ここから徐々に気持ちよくスピードアップをして、30kmからは全開で勝負をかけるのだが、いかんせん、今日は自信がない。
だから、ギアを切り替えることなく、調子がよくなった分だけ少しペースが上がるという感じ。
相変わらず、前を走るランナーに追いつき、どんどん抜くという展開には変わりはないが、「気持ちよく抜きまくる」とまではいかないのがとても残念なところ。
体と相談しながら、いつギアチェンジするか、考えている。
すると、右手の競技場の方から花火と爆竹の音。時計を見ると、2時間7分台。優勝は誰だろうか?ふと考える。
しばらくすると、優勝者は川内選手というアナウンスが聞こえてきた。タイムは、わからない。でも、きっといい記録に違いない。世界選手権だな。すごい。
しかし、こちらにはそんな感慨に浸っている余裕はない。
両足の小指は変わりばんこに痛い。なぜこんなに痛いんだろうか。後で考えてみると、踵が完治していないのでそこに補強をした分、そのしわ寄せが小指に来たのだとしか考えられない。実際、爪が圧迫されて腫れている感じだった。もう一錠残ったロキソニンをいつ飲むか、考える。
右の股関節も相変わらず不安な状況。スピードを上げたらバラバラになりそうな感じ。
まだギアを切り替えることは出来ない。このまま30kmまで維持だ。
大分市を東に向かって走っていると、多少向かい風を感じるようになってきた。橋の上のアップダウンが何箇所か。アップダウンは問題なくクリア。まだ余力はある。足は残っている。
30kmの通過は、2時間25分31秒。25km~30kmのラップは24分9秒。終盤抑えた分、ペースはあがりきってこない。
いくつか橋を越え、ようやく右へ折れる。ここから、また大分市街に戻っていく。おかげで風も感じなくなった。道が狭くなった分、応援がより身近に感じられる。
バニーさんが「いい調子!」と応援してくれる。
35kmになったら、ギアを切り替えることが出来るだろうか。体の具合を考えると無理かな。あと何キロだったら、全開でももつだろうか。
そうこうしているうちに、35km。2時間49分55秒。30km~35kmのラップは24分24秒。
再び大通りに戻る。あと7㎞。
不思議なもので、淡々とラップを刻んでいると、1kmが長いという感覚がさほどない。きつい終盤になると、1kmがとてつもなく長く感じることがあるが、今回は、同じ時間で、順序良く次が来るという感覚。37km手前の登りはさすがに少しペースが落ちる。それを取り返すのは、なかなか難しい距離になってきた。
維持がやっとの状態。これはペースアップなどとんでもない。
39kmでまた逆向きに走る。幸い、向かい風はまだ感じない。
40km。3時間14分46秒。35km~40kmのラップは坂で手こずった分、25分台かな~と思うが、24分51秒とまだ24分台。
あと2km。ここで、さすがにギアチェンジ。あとわずかだ。去年は悦びに満ちて走ったこの最後の道を、今年も元気に走ろう!
応援する声に応える余裕は今年はない。だが、なんとかペースアップする。周りもペースアップしているので、ごぼう抜きというわけにはいかないが、それでも、かなりの人数のランナーをここでパス。
左へ曲がり、競技場へ向かう。
競技場の手前にまたバニーさん、いったい何人いるんだろう(笑)
競技場に入ってトラックを一周弱。スプリントには自信がある。思い切り駆け抜ける。
時計は、3時間24分を回った。なんとか25分は切れるかな?
最後の死力を尽くしてゴール!
3時間24分51秒。最後の2.195kmは、キロ4分36秒ペース。
ああ、25分切れたなあ。これが今日の精いっぱいだった。
やはりフルマラソンは難しい。
(終わり)
2013別府大分マラソン 完走記(2) [マラソン完走記など]
前回の大阪フルから、ペースは、5kmごとに確認することにしている。
1kmごとだと、どうしても目標ペースを意識しすぎて、このままではいけないからペースを上げようとか、無理なペースのアップダウンを繰り返してしまいがちな気がするからだ。
5kmごとだと、ほぼ体感で走ることになる。このぐらいの余裕度だったら、35kmまではもつだろうという自分の感覚を頼りにして走ることになるので、その時の調子なりに走れると思うのだ。
しかし、そのペースが、想定していたペースよりも5kmで1分以上遅いとなるとがっくりくる。
今回は、23分ペースで余裕をもって入り、できれば22分台のラップを刻みたいというのが、目標だった。ギリギリの勝負をしてみたいという気持ちがあった。しかしまあ、現実にはなんともならないわけだからしようがない。
調子の良い時なら、中盤あたりから体がほぐれてきて、自然にペースアップができる。それをドウドウと抑えて30kmまで持っていき、そこから全開というのが理想的なパターン。
ところが、中盤でも同じペースで刻むのがやっとで、これ以上スピードを上げると最後まで足が持たないだろうなというのがわかる。
しかも、右の股関節周りが悲鳴をあげてきた。35kmぐらいでこれが来るというということは想定していたが、15km過ぎというのは早すぎる。小指が痛いということもあり、ここでついにロキソニンを投入。
前にたけしたさんの赤いランシャツが見えてきた。徐々に差をつめ、声をかけて抜き去る。スピードはあがらないが、スピードの落ちてきたランナーをここらあたりからはどんどん抜いていく展開になってきた。
20kmの通過は1時間37分4秒。ハーフをこのぐらいで通過しておきたかったタイム。
20km~25kmまでのラップは 24分19秒。安定しているといえば安定している。
そしてハーフの通過は1時間42分ちょっと(速報記録によると1時間42分26秒)。関門まであと3分!という声が響く中、今回はギリギリではなく、少しは余裕をもって。でも去年より2分以上遅い。
ここで皮算用。前半と後半を同じぐらいで走ったとして、3時間24分台ぐらいかな~。 昨年の大阪では、ハーフ以降ペースアップできたが、それが出来そうな気配が全くない。困ったものだ。
大分市街に入るとまた、応援の人が増えてくる。反対側車線を通ってくるトップランナーが右手に見える。もうトップは通過してしまったみたい。佐藤智之選手が見えた。大分の出身の佐藤選手にひときわ高い応援の声があがっている。
そして、25kmの通過。2時間1分22秒。20km~25kmのラップは、24分18秒。
しばらくすると、道路の向こう側からバニーさんの応援の声。手を振って応える。少し調子があがってきた。さて、やっとまともな走りが出来るかな?
(つづく)